
何か出来事が起きたとき、私たちの脳は瞬時に動き始めます。
「損か得か」
「良いことか悪いことか」
「正しいか間違っているか」
気づけば ほんの一瞬で、評価のラベルを貼り終えています。
この「判断」のスピードは、脳にとってはごく自然なこと。
生き延びるために、瞬時に「安全か危険か」を判断する。
そのために育まれてきた機能だから。
そう考えると むしろ愛しいくらい。
でも現代の日常では、そのスピードが少し仇になることがあると思うんです。
判断が先に来すぎて、相手や出来事「そのもの」を見る前に、解釈のフィルターが かかってしまうから。
だから心の波がざわついて苦しいときは、「判断」より先に「観察」をする習慣が、心の波を静かにする一助になると思うんです。
「観察」とは、出来事や状況や相手を、良いとも悪いとも評価せずに、ただそのまま受け止めること。
「判断」とは、対象を解釈して評価して、意味付けをする「思考」のこと。
でも今日ここでオススメしてみたいのは、観察を先にして判断を後回しにすること。
もしくは、判断を保留すること。
もしかしたら、ずっと保留でもいいのかも。
たったこれだけのことで、思考は冷静さを保ち得ます。
評価による、感情の波が静まります。
思考や感情と自分の間に、少しだけ「間」が生まれます。
その「間」が、思考と感情を俯瞰する足場になります。
少しでも気になったら、ご自身でぜひ試してみてください。
思考と感情を上手に俯瞰できるほど、「今この瞬間」にとどまる意識が、少しずつ濃くなっていくと思います。
「観察」はときに、淡々とした冷たい印象を与えることもあるかも知れません。
でもそれは、無関心になることではなくて。
逆に、一方的な思考による評価をせずに、
ありのままの相手を、ありのままに見るという、「無条件の愛」に溢れた行為。
ただ、判断より先に、出来事や相手をありのままに見る。
そのすき間を持つ、ということ。
その空いたすき間に、「思考の声」ではない、「直感」や「直観」が満ちてきます。
ただ意識するだけで、それが「今ここ」の入口になります。

