人間は1日に平均約5万個もの思考を処理していて
そのうちの8割〜9割は昨日の思考の繰り返しなんだそうです。
(もしそうなら1日16時間起きてるとして、
単純計算で毎分52個の思考をしていることになるけど。
そんなに考えてるかなぁ。。。
そもそも思考ってどうやって数えるんでしょう。。。w)
ってそんな意地悪な考察はさておき、
その思考のほとんどは、
頭の中に自動的に流れてくる受動的な思考。
この自動的で受動的な思考にとらわれているとき
私たちの意識は、「いまここ」にあることができません。
なぜならそういう受動的思考は決まって
「いま」ではない「過去」や「未来」、
または「ここ」には存在しない「誰か」や
「何か」についての思考だからです。
「いまここにある」とか
「いまここにいる」っていうのは
過去でも未来でもない「今現在のこの瞬間」に
意識の焦点を合わせている、ということですよね。
いまこの瞬間を感じて味わっているという感覚、
衣服や風が肌に触れる感触、
耳に入ってくるいろんな音、
匂い、
空気感、
皮膚の内側の感覚…、
それらを「そのままありのまま」味わっているとき、
自分自身の感じている感覚と
現在進行形で深く繋がっているとき、
そんなとき「いまここ」なんだと思います。
そんな感じではないかな、と思います。
そんな感覚を感じているときって、
考えごととか思考とか
あまりしてないと思うんです。
だからそこには分類もないし比較もないし判断もない。
その場の感覚を「ありのまま」味わっている
という感覚ではないでしょうか。
逆に色々と思考が出てるときって
「いまここ」にいられないですよね。
いまここにいることを妨げてるのはいつも
「過去や未来」の思考、ともいえるかもですね。
でも思考がないからといって今ここにいられてるかというと
必ずしもそうじゃないんですよね。不思議です。
でもでも「今ここにいられるか否か」と
「頭の中に思考があるか否か」は
密接な関係があることは確かみたいです。
頭の中に勝手に流れてくる思考を弱体化させることによって、
直感や第六感や自分の心の声みたいなものと
より繋がりやすくなることを感じられると思います。
自分の頭の中の勝手に流れてくる思考が
弱く遠く小さくなって色あせてきた感じがしてくると、
それと反比例するかのように、
「理論」や
「損得」や
「正誤」や
「常識」や
「他人の意見」じゃない、
「自分自身の感覚」や
「直感」や
「心の声」が
より大きく強く確信を持って響いてくることを
実感できると思います。
それはどんな賢者のどんな有名な教えよりも
的確で崇高なガイダンス(導き)です。
このサイトの根底を流れるテーマの一つは、
「自分自身といまここに、心穏やかにくつろぎながら、
己の道しるべに導かれていくための
実践的で具体的な方法を発信していくこと」です。
まずは手始めに、そのための具体的な2つの方法について以下、
簡単に触れてみたいと思うので、ぜひ最後まで読んでみてください!
<思考と距離をとる>
マインドフルネスなんかではよくいわれることですが
受動的な勝手に湧いてくる自動思考は「気付いてあげること」で
徐々に距離を取ることができるようになってきます。
思考が出てくるたびに「あぁ、思考だ!」って気付く練習ですね。
自分の頭の中を流れる思考に気付いたらすかさず、
「今ここ=身体の感覚や五感」に意識を向けること、です。
ヴィパッサナー瞑想や
ボディスキャン瞑想や
最近だとネドじゅんさんのエレベーターの呼吸
などの実践を通して練習してするといいかもです。
思考に気がつくたびに少しゆっくり自然に呼吸しながら、
呼吸に意識を向けつつ同時に五感を感じられるようにする。
というのを根気よく続けていくと
思考との一体化から
徐々に自己を引き剥がしていく
ということにつながると思います。
ちなみに思考って、
二つ以上のことに意識が向いている時って、
うまく回らないみたいです。
試しにちょっと左右両方の手のひらの感覚に意識を集中させたまま
同時に呼吸に集中してみてください。
うまく集中できてる間、その間、
思考が静かになるのがわかると思います。
最初はなかなか思うようにいかないかもしれないけど
気付き続けることで思考が中断され続けて徐々にx2、
思考と距離が取れるようになっていきます。
頭の中の思考と距離が取れてくると、
思考に巻き込まれずにいられるようになるから
頭の中がシーンとして、
心もシーンとしてくる時間が増えてくる。
いまここにいられる時間が少しずつ長くなっていく。
いまここが濃くなっていく。
そんな感じです。
少しずつ少しずつ、
長くなっていくんです。
ぜひ気長に練習してみてください。
<陰陽統合>
でもね、特に強い感情を感じてる時は
溢れ出てくる思考につい乗せられて
ぐるぐる苦しい考えが止まらない、
なんてこともあると思います。
特に、否定的な感情が伴ってる時の思考って
苦しいですよね。
そして苦しいんだけど止められないから、
余計に苦しいですよね。
強い感情を抱くほど、
印象深く記憶に残り深く記憶に残るほど、
自動思考のネタになって
頭の中でぐるぐるするんです。
だから頭の中で感情を伴う
しつこい思考が止まらない時は、
ディマティーニメソッドを使って
ぐるぐる思考の原因となる
感情的な葛藤や執着を
根本から中和してあげるのが超オススメなんです。
ちなみにディマティーニ・メソッドでは
ここのところを、
「統合されていないペルソナの数に比例して頭の中の雑念の数も増える」
と表現しています。
陰陽統合をすればするほど、
自分の中で否定され、
自身から切り離されていたペルソナが統合され、
その度に頭の中の雑念のネタが減っていく、
という感じでしょうか。
だからむしろぐるぐる思考が止まらないときは、
感情のバランスを整え、
バラバラになっていた心を整え「統合」してあげることで、
頭の中を静かにして内面的な平和を生む
チャンスと捉えちゃうこともできるんです。
自分の中にある自分が握りしめている
価値観を中和することによって、
善悪や優劣や損得などの比較のための
二元的なモノサシや判断を統合・中和していくと、
自分自身との心理的な分離感が埋まるから、
頭の中の雑念が減っていきその結果、
過去や未来にとらわれることが減って
よりマインドフルな状態で
「いまここ」にいることができるようになるんです。
強い感情を伴うしつこい思考は、
過去や未来についての思考であると同時に、
アンバランスな比較判断や解釈が生み出す
アンバランスな感情の産物でもあるんです。
そこでディマティーニメソッドを使って
この感情のアンバランスを整えてあげると
アンバランスな判断や解釈が均衡を取り戻しその結果、
感情の揺れ幅が減り安定感を取り戻し、
過去や未来に思考が飛ぶことが減り、
あなたの心は本来の落ち着きを取り戻します。
仏教でいう「中道」の境地を体現しつつ、
よりいまここにい続けることができるようになります。
なので受動的な自動思考を止めるには
陰陽統合がオススメなのです。
ここところを少し深掘ると、
「アンバランスな感情を感じる」ということはつまり
「〜べき」などの偏った信念や価値判断基準を生む
偏ったモノサシを握りしめているということ。
それはつまり「〜べき」であるという自分の行動を
無意識に制限するような抑圧するような
メンタルブロックを握りしめている
ということでもあるんですね。
なので強い感情を伴ってぐるぐる回る苦しい思考は、
自分がどんなメンタルブロックを握りしめているのか
教えてくれているとてもありがたい
センサーとして捉えることもできるんです。
そしてそういったメンタルブロックを
一つ一つ丁寧に溶かして中和していくことで一歩一歩、
自分が自分らしくいられるための
自由を取り戻していくことにもなるんです。
もっともっといろんなことにオープンに気づいていきたいですよね。
だって私たちはみんなもっともっと自由になれるんだから。
P.S. 頭の中の自動のおしゃべりと距離が取れてくると
「これって自分が考えてるんじゃないんだな〜」
っていうのも感じられるようになってくると思います。
そうなるとめっちゃ楽しいです。